旧名古屋市営 下之一色線廃線跡を歩く
名古屋市中川区にはかつての市電、名古屋市営下之一色線が走っていたそうで、今日はそこを歩いた。と言っても今回は2回目で、前回途中で道を間違えて行けなかったところに再チャレンジ。
下之一色線はほとんどが専用軌道だったようで(普通の電車と同じで砂利に線路敷き)、基本的に縦横に道路が走っている中川区内のなかで、明らかに斜めで不自然な空間が広がっている。
しかしなぜか、極端に歩道が広く、幅1.5m程の植え込みが作られているという名古屋で割と見られる道路構造がここでも展開する。いつも思うが、この植え込みを自転車道にしようとは思わないのだろうか?私は街路樹という物がこの上なく無駄に見える。見た目には結構だが、おそらく維持管理費はかなりかかるだろうし、そもそも道路という人間の通行空間に樹木を並べる必要がない。ただでさえ狭い日本の道路環境を更に狭くしている。木なら公園に生やせば良い。陰を作るという理由なら、所々にバス停の屋根のような物を植え付ければ良い。あれならそれ程邪魔にはなるまい。
ここは完全に歩行者専用となっている。まさに天国、と言いたいところだが、ここでも又植え込み。これは必要か?ここも真ん中で柵をして、半分歩行者、半分自転車でもよいと思うのだが。ただこの道路、短いのであんまり言う気にもなれない。いずれにせよ、車のない道路ほど気持ちのよい物はない。
国道23号。まあしかし、自動車というのは効率の悪い物だとつくづく思う。この行列に人間はどれだけいるのだろう。
ネットでこんな画像が有ったけど、この通りだとすると、上の23号も、おそらく電車数両分の人間くらいしかいないということになる。現代の3連接LRTとかなら、高頻度運転すれば余裕で運べるだろう。
かつては名古屋市内にネットワークを張り巡らした市電、今も存在していればとつくづく思う。会社の大先輩は市電で通った経験を話していたが、当時の混雑は、正にすし詰め状態で、極度の混雑が常態化していたらしいが、現代の連接LRTで、髙需要ならさらに長い編成を作ることも出来るだろう。それにかつて市電が存在していたころは、地下鉄もまだ今ほどは延伸していなかった。それを考えれば、今の地下鉄網と当時の市電網を組み合わせれば、かなりの輸送力になるだろう。(市電と地下鉄は一部路線が重複)
とはいえ、車依存を根本的に変えなければなかなか変わるのは難しいだろう。
と言うことで、市電跡をめぐって、少しむなしさを感じたのでした。